GmailでGmail「以外」のメールが見られなくなる?
下記サイトによりますと、2026年1月から Gmail の POP/Gmailify が廃止されるとのことです。
https://support.google.com/mail/answer/6304825
これにより独自ドメイン(例:kaseoffice.com)のメールを Gmail で管理している場合、今後はGmailでの送受信ができなくなります。
正直、最初は Google からの通知を見ても「POP?IMAP?」状態でした。
でも調べてみると、当方も該当することが判明。
同じように困っている方の参考になればと思い、実際に対応した方法をまとめました。
POP・IMAP って何?ざっくり説明
POP(今回Googleで廃止される方式) 「メールをダウンロードして持ってくる」方式
Gmail がメールサーバーから定期的にメールを取得、取得したメールは Gmail に保存される→今まで多くの人が使っていた方法
IMAP「メールサーバーに直接アクセスして見る」方式
メールはサーバーに保存されたまま、PC やスマホからサーバーにアクセスして表示→複数のデバイスで同期可能

注意!
***@kaseoffice.com(独自ドメイン):今後はGmailで送受信NG
***@gmail.com(gmail):引き続きGmailで送受信OKです。
自分が該当するか確認する方法
Gmail の設定(右上の歯車) ⇒「すべての設定を表示」⇒「アカウントとインポート」 → 「他のアカウントのメールを確認」
ここに独自ドメインのメールアドレスが表示されていたら該当します。


とにかくGmail で「@gmail.com 以外のメールアドレス」を受信している人は要注意です。
※Gmailアドレス(@gmail.com)をそのまま使っている方は、今回の変更の影響を受けません。
対処方法
採用した方法
メリット
・Thunderbirdはオープンソースで透明性が高いソフトウェア、暗号化通信にも対応
・完全無料、広告なし
・Google や Microsoft にデータを預けない⇒アカウント乗っ取り→メール漏洩リスクがない
・デバイス間で完全同期
・返信元アドレスも独自ドメインのまま
デメリット
・強いて言えばインストールや設定が少しだけ面倒
他に検討した方法
方法1:Gmail への自動転送 – メールサーバーから Gmail に自動転送設定
メリット:
設定が簡単、使い慣れた Gmail で管理できる
デメリット:
・返信時に Gmail アドレスから送信されてしまう可能性(返信時アドレスの設定は可能ではある)
・アカウント乗っ取り→メール漏洩リスクがありセキュリティ面でThunderbirdの方が信頼できる
方法2:Outlook.com 経由
メリット:
無料、ウェブベース
デメリット:
・Microsoft のサーバーにデータを預ける:アカウント乗っ取り→メール漏洩リスクがあり、セキュリティ面でThunderbirdの方が信頼できる
・無料版は広告表示
※Microsoft 365ユーザーはOutlookアプリ使用も選択肢としてありだと思います。
当方の状況と対応策
状況
ConoHaで独自ドメインを取得し、Gmail(POP)で管理していました。
PC とモバイル(Gmailアプリ、iphoneとAndroid)の利用です。
上記環境での対応策を以下に解説しますが、他のサーバー利用でも参考にしていただけるかと思います。
対応策
PC:Thunderbird への移行(IMAP)
手順① Thunderbirdのダウンロード、インストール


上記URLからダウンロード、インストールが可能です。
ここで寄付を求める画面が出ます。私は少額ですが寄付させてもらいました。
手順② 初回起動時設定
名前、対象メールアドレス、パスワード※入力
自動的にIMAP設定を検出→完了
※パスワード:メールアドレスのパスワード。メールアドレス設定時にサーバーに登録したものです。忘れた場合はもう一度設定しなおします。


※下記のような「セキュリティ証明書の警告」が出た場合


Thunderbird が自動検出したサーバー名(mail.kaseoffice.com など)と、実際のメールサーバーの証明書名が異なることが原因です。
対処法:
推奨:ConoHaコントロールパネルで正式なサーバー名を確認し、Thunderbird の設定で修正する(例:mail***.conoha.ne.jp など)
簡易:「セキュリティ例外を承認」で進めても接続可能(通信は暗号化されているので実用上は問題なし)


※ConoHaでもThunderbird設定の説明をしていますが、実際は上記の通りであり、下記のConoHaによる説明とは違っていました。


モバイル:Gmail アプリに IMAP 設定 (iphone/Android共通)
手順①Gmailアプリを開く
手順②右上のアイコン → 「別のアカウントを追加」
手順③「その他(IMAP)」を選択
手順④対象メールアドレスとパスワード、IMAPサーバー名称を入力
手順⑤SMTPサーバー名を入力(通常はIMAPサーバーと同じ)
※パスワード:PCのThunderbird設定と同じものです
※IMAPサーバー名:ConoHaコントロールパネルの「メール設定」で確認できます (例:mail143.conoha.ne.jp のような形式)


移行後の使い勝手
今のところ特に問題ありません。
PC(Thunderbird)でもモバイル(Gmailアプリ)でも同じメールが見られます。
また、どちらで既読にしても、もう一方にも反映されます。 返信もどちらからでも可能です(返信元は独自ドメインのまま)。
まとめ
2026年1月以降、Googleの作業が完了すると突然メールが届かなくなります。
重要な取引先からのメールを見逃さないよう、早めの対応を推奨します!
所要時間:全ての設定を行っても1時間程度
おすすめ:年末年始など、時間に余裕があるときの対応がベストです。
(参考リンク)
GoogleによるPOP/Gmailify廃止連絡 https://support.google.com/mail/answer/6304825
Thunderbirdダウンロードサイト https://www.thunderbird.net/ja/
